2016-08-14 「夏の終わり」(再録) SF 創作 詩 『ゼロの航海日誌』 あついあつい 夏は終わった いくつもの白い太陽が炸裂し 大地を赤く煮えたぎらせて あらゆるものを飲み干して いつしか空は 厚い雲に覆われて やがて雨が降り出した 毒のような色をした雨の矢が うねる大地に突き刺さっていくと みるみる闇に染めていった 冷やしていった 凍らせていった そして この星の記憶は 灰色のまま今も 止まっている