しばいヌの地下吠え(狩)

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第九文「刺客。そして、もうひとつの意識」(移稿)

「いままでのあなたの固定概念を根底から覆すことになるかもしれませんが」

彼女が遠慮がちに口を開いてこう言った。

「いままでも何度も、こちらの考えを真っ向から打ち砕かれてきましたから、今更何を言われても驚きませんよ」

僕はそう言って苦笑し、意見を促した。
正直なところ、何が本当なのか分からなくなってきていたのだ。

「もしですよ?もし私が彼らだとしたら、起爆装置に頼らずに、新たな刺客を送り込みますね。その方が完全操作しやすいですし、効率がいいと思うんです」

僕の言葉に安心したのか、彼女は少し表情を和らげてそう答えた。

しかしその内容は、僕に更なる混乱を起こさせるような内容だった。

「刺客・・・を。」

同じ言葉を唱えながら、思考に無理矢理入れ込もうと試みるが、これまでの情報の中には、容易に繋げられそうもなかった。

「はい。その方が、確実に全人類を破滅させる事が出来ると思うのです」

彼女は何の疑いも無く軽く言い切るが、内容はかなり非情なものである。

科学者の笑顔との差異に、僕は恐怖を覚えずにいられなかった。